神道の意識世界⑥ 一霊四魂

 宇宙の根源とリンクするとは一体、どういうことなのか?
 この思考領域では正確に想像することも難しいくらい遥かに広い空間を、遥か昔から今も創造し続けているエネルギーのほんの僅かな一部に触れる、一体化するということです。なので、思考領域の常識では説明がつかない状態を体験できる可能性があります。
 この状態を神道の表現を使うと「一霊四魂」になります。本来、人間が命を授かりそれを活かすために携えさせて頂いている特性です。簡単には以下のような表現で説明しますが、これらはとても奥が深く、これらを常に体験し続けることで理解できてくることが大半なので、文字通りのイメージだけに制限されないようにしたいものです。

和魂・・・にぎみたま:全てが素晴らしい存在であることを深く知っていて、それ故に全てと親しくて、共に栄えていくことが当たり前の状態です。

幸魂・・・さちみたま:恐れや不安といった自我が創造するようなものが無く、今も、これからもずっと、未来永劫明るい現実だけを創造している状態です。

奇魂・・・くしみたま:全てが奇跡であることを知っている状態です。日常のあらゆること、自我が当たり前と捉えているようなことが、とてつもない奇跡の上に成り立っているということを知っている。故に、自然と全てに感謝できる状態です。だから、そのような奇跡をもっと創造することが可能であることを知っている状態です。もう少し説明すると、自我が奇跡と捉えることというのは、確率的にそんな簡単には起こり得ないことであったり、因果関係によって説明できないようなことが起きたりすることではないかと思います。こうなったら、次はこうなるはず。だから、こんなことが起きるはずはない。といったことかと。それは物理法則や過去の経験則から導き出しているものですが、そのような思考領域の制限を軽く超えて発生するのが奇跡と呼んでいるのではないでしょうか。そのようなことを、天の采配によって軽々と創造されることを理解しているのが奇魂です。

現魂・・・あらみたま:祝詞でも「荒魂」と記されるので荒々しい様子と解釈されることが多いですが、本来の意味は、一霊四魂であることを行動によって物理世界に現していくことです。意識世界の純粋で清々しいエネルギーを、物理世界に様々な形態として創造していく行動力を発揮している状態です。

生きていることに喜びを感じ、それを周囲に表現し、周囲にもその喜びを広げている。そのようなことが、根源とリンクし続けることによって可能になるのです。特別なことではなく、誰にでも備わっている特性です。

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