稻荷大神秘文

夫神それかみは唯一ゆいいつにして。御形みかたなし。虚きょにして。靈有れいあり。
天地開闢あめつちひらけて此方このかた。國常立尊くにとこたちのみことを拜はいし奉まつれば。
天てんに次玉つくたま。地ちに次玉つくたま。人ひとに次玉やどるたま。

豊受とようけの神かみの流ながれを宇迦之御魂命うがのみたまのみことと。

生出給なりいでたまふ。永ながく。神納成就しんなうじょうじゅなさしめ給たまへば。
天てんに次玉つくたま。地ちに次玉つくたま。人ひとに次玉やどるたま。
御末みすえを請うけ。信しんずれば。
天狐地狐空狐赤狐白狐てんこお　ちこお　くうこお　しゃくこお　びゃっこお。
稻荷いなりの八靈はちれい。五狐ごこおの神しんの。光ひかりの玉たまなれば。
誰たれも信しんずべし。心願しんがんを。以もって。空界蓮來くうかいれんらい。
高空こくうの玉たま。神狐やこおの神しん。鏡位きょういを改あらため。神寶かんたからを於もって
七曜九星しちようきうせい。二十八宿にじゅうはっしゅく。當目星とめぼし。有程あるほどの星ほし。
私わたくしを親したしむ。家いえを守護しゅごし。年月日時災無ねんげつじつじわざわいなく。
夜よの守まもり。日ひの守まもり。大成哉おおいなるかな。賢成哉けんなるかな。
稻荷秘文慎いなりひもんつつしみ白もうす。